恥骨結合離開のリハビリとは?
ここでは、「恥骨結合離開のリハビリ」
についてお話します。
出産する時に、赤ちゃんが産道を通りやすく
するために、骨盤は大きく開きます。
その時に骨盤を開かせる役割を担うのが
恥骨結合と恥骨にくっついている靭帯です。
出産後に骨盤がうまく元の形に戻らずに
恥骨結合が開いたままになることを
「恥骨結合離開」
と呼びます。
恥骨結合離開は出産だけではなく、
スポーツなどで一定の動きを無理に
行い続けた場合にも骨盤が変形して
恥骨結合離開が起こることもあり、
原因は様々です。
今回はそんな恥骨結合離開の
リハビリではどのようなことをするのか
ご紹介します。
恥骨結合離開のリハビリ
恥骨結合離開と診断された場合、
離開した恥骨をもとの形になるように
矯正する必要があります。
治療の基本は骨盤ベルトの着用になります。
ベルトを着用して恥骨を引き締めて
もとの形に戻す方法が一般的です。
恥骨結合離開は強い痛みを伴い、
日常生活行動が制限されますので
筋力低下や関節拘縮予防のための
リハビリが行われます。
・初期のリハビリ
恥骨結合離開の初期のリハビリは
離開した恥骨へできるだけ
負担がかからないように
筋力低下予防や関節拘縮予防の
簡単な体操を行っていきます。
関節をゆっくりと動かしたり、
姿勢を正す練習をしていきます。
離開した恥骨を正しく
くっつけるには
姿勢の保持が大切になります。
ベルトの着用だけではなく、
普段かたまっすぐな姿勢を
心がけることが大切なので、
坐位になって姿勢をまっすぐにする
練習をすることもあります。
・中期から後期のリハビリ
ある程度恥骨が引き締まってきたら
少しずつ負荷をかけたリハビリを
行っていきます。
歩く練習や自転車をこぐ練習を
行い、日常生活に
必要な動作を獲得します。
この時、痛みがある場合にはすぐに
リハビリスタッフに伝える必要があります。
恥骨に負担がかかりすぎていたり
変な方向に力がかかってしまうと
骨盤の変形の原因になります。
中期から後期のリハビリでは
腹筋などの筋力を回復させるための
筋肉トレーニングも行います。
筋肉は正しい姿勢の保持のために
重要な役割を果たし、
骨盤と体をしっかりと支えるために
大切になります。
筋肉をしっかりとつけておくと
今後恥骨結合離開を再び引き起こす
可能性が低くなります。
そのため、リハビリで
しっかりと筋力をつけます。
恥骨結合離開のリハビリは、
日常生活で骨盤ベルトを
正しく着用すること、
関節拘縮予防と
筋力トレーニングがポイントになります。
リハビリスタッフと行う
筋肉トレーニングや運動も
大切ですが、
それ以外の日常生活で姿勢の保持を
心がけて正していくことも
重要になります。
しっかりとリハビリを行えば
運動も可能になります。
医師やリハビリスタッフと相談しながら
自分のペースでしっかりと
リハビリを行っていきましょう。