恥骨の上が痛い時とは?
ここでは、「恥骨の上が痛い時」
についてお話します。
「なんとなく、恥骨の上が痛い…」
と感じることがあります。
恥骨はいくつかの骨が組み合わさって
出来ている骨盤の一部ですが、
骨盤周辺には重要な組織や
臓器がたくさんあります。
したがって、恥骨の上部が痛む場合には
様々な病気が潜んでいることもあります。
今回は、気になる
「恥骨の上の痛み」
といった症状を引き起こしている
可能性のあるいくつかの
病気について解説します。
痛む部位別、可能性のある病気
恥骨痛とはいえ、痛む場所によって
原因となっている病気が違います。
部位別に紹介します。
「右下腹部が痛む場合」
主な症状として、吐き気や嘔吐が
突然発症した場合、
そして痛みが徐々に強くなってきた
場合などは
「虫垂炎」
の可能性があります。
そのような症状がでたときは
すぐに病院を受診し、場合によっては
入院する必要があります。
また、恥骨痛が鈍痛であったり
便秘や発熱を伴う場合には
「移動性盲腸」
の可能性もあります。
その場合もすぐに医師に相談して、
便が出ないときは浣腸などの
処置をしてもらいましょう。
「左下腹部が痛む場合」
症状として下痢を伴う場合は
「S状結腸憩室炎」
粘血便性の下痢を伴う場合は
「食中毒」
反復性の下痢は
「潰瘍性大腸炎」
下痢と便秘を交互に繰り返す場合は
「過敏性腸症候群」
の可能性があります。
また、下痢に加えて慢性的なうずく痛み、
発熱、吐き気や嘔吐がある場合には
「急性腸炎や慢性腸炎」
の可能性もあります。
いずれもこのような症状が出る場合は、
ただちに消化器科の
医師に相談しましょう。
「下腹部全体が痛む場合」
血尿やうずく痛み、
冷や汗や嘔吐を伴う場合は
「尿路結石」
頻尿、排尿痛、血尿などがみられる場合は
「膀胱炎」
始めに血尿があらわれてから
排尿痛や排尿障害がある場合には
「膀胱腫瘍」
の可能性があります。
このような場合は、泌尿器科の
医師に相談しましょう。
男女別の病気
男女それぞれ特有の病気が
原因となっていることもあります。
「女性特有の病気」
恥骨上部痛に加えて、発熱、嘔吐、吐き気、
おりものの増加がみられたら
「子宮付属器炎」
悪寒、発熱、嘔吐、激しい下腹部は
「骨盤腹膜炎」
持続性の月経痛がある場合には
「子宮内膜症」
などを疑います。
いずれの場合も婦人科を受診しましょう。
「男性特有の病気」
恥骨上部痛に加えて、頻尿、排尿痛、
血尿があらわれたら
「前立腺炎」
を疑います。
この場合は、泌尿器科を受診しましょう。
このように、恥骨の上が痛い場合には
可能性のある病気がたくさんあります。
ご自身の症状や条件に照らし合わせながら
参考にして、少しでも心当たりが
あるようでしたらすぐに
専門機関を受診してくださいね。