恥骨のリンパが腫れる時とは?
ここでは、「恥骨のリンパが腫れる時」
についてお話します。
足の付け根から恥骨付近にかけて、
ポコッと腫れることがあります。
このような症状があらわれる場合には、
リンパ節の腫れである可能性が高いです。
リンパ節が腫れるのはほとんどが
生理的な現象によるもので
心配ありませんが、まれに
病的な原因が潜んでいることもあります。
今回はリンパ節が腫れる可能性のある、
様々なケースについて解説します。
恥骨付近にはリンパ節が集まっている?
人の身体には数百ものリンパ管が
張り巡らされており、その節目
となるものがリンパ節です。
このリンパ節は特に首や脇の下、
鼠径部という足の付け根辺りに
多く集まっています。
リンパ管を通って流れている
リンパ液の役割は、身体に進入した
ウィルスや細菌などの異物と
戦うことです。
また老廃物を処理する役目もあります。
したがって疲れていたりして
免疫力が低下するとリンパ節が
ポコッと腫れる…
ということはよくある現象なんです。
もともと免疫力の弱い
子供にもよくみられます。
恥骨付近にリンパ節炎が起こるのも、
鼠径部にたくさんリンパ節が
集まっているからなんです。
このような症状があらわれても
ほとんどの場合は痛みや発熱もなく、
放っておけば自然と
回復していくものです。
まれに心配なケースも…
しかしまれにリンパ節の腫れには
痛みや発熱を伴ったり、
腫れている箇所がどんどん
大きくなったり、
硬くなったり、
数が増えるなどといった異常な
症状があらわれることがあります。
そのような場合には注意が必要です…。
「化膿性リンパ節炎」
リンパ節に細菌が入り込み、
感染が広がってどんどん炎症が
大きくなってしまう症状です。
赤く腫れたり熱を持って
しまうこともあります。
主な原因として、咽頭炎や扁桃炎などの
感染がきっかけで起こることが多いです。
このように細菌が原因のものは
重症化しやすいので、すぐに病院を
受診して抗生剤による
治療を行いましょう。
「ウィルス性リンパ節炎」
ウィルスによって引き起こされる
リンパ節炎もあります。
原因がウィルスなので抗生剤は
効果がありませんが、細菌性のものに
比べると比較的症状が軽く済む
場合が多いようです。
主な原因となるウィルスには麻疹、
風疹、EBウィルスなどがあります。
「猫引っ掻き病」
猫にひっかかれることによって
バルトネラという細菌に感染し、
リンパ節が炎症を起こすことがあります。
抗生剤はあまり効果が無いことが多く、
ほとんどの場合自然治癒しますが、
通常治るまでに数ヶ月時間を要します。
「悪性リンパ腫」
ごくまれに悪性リンパ腫が
発生する可能性もあります。
もしもリンパ節に腫れや
しこりのようなものが生じて、
どんどん大きく成長する
ようでしたら注意が必要です。
また、痛みがなく触ると硬かったり
動かなかったりするようでしたら
病院で検査を受けてください。
血液検査や場合によっては
リンパ節の生検をおこなって
診断されます。
恥骨付近のリンパ節が腫れた場合には
小さくて痛みもないようでしたら
少し様子を見ても大丈夫な場合が
多いですが、しばらくしても
治らなかったり痛みや腫れが悪化する
ようでしたら病院を受診して
相談してみてくださいね。