恥骨痛で便秘の時とは?
ここでは、「恥骨痛で便秘の時」
についてお話します。
恥骨の部分に痛みが出る原因としては
恥骨骨折や恥骨結合炎が
よく知られていると思います。
これらの場合は、
恥骨に何らかのトラブルが
発生しているために恥骨痛が起こります。
ですが、恥骨そのものに
トラブルがなくても
恥骨痛が起こることがあります。
普段から便秘に
お悩みの方はいらっしゃいますか?
実は便秘も恥骨痛の
原因になることがあります。
今回は便秘によって引き起こされる
恥骨痛についてご紹介します。
どうして便秘で恥骨痛が起きるのか?
便秘と一言で言っても、
定義は様々です。
国際的な定義では、
排便回数が週に3回未満
排便回数のうち4回に1回が硬い便。
指や綿棒などを使わないと
便が出ない状態。
4回に1回は強い怒責や残便感、
閉そく感を感じる
といった点があげられます。
日本での便秘の基準として
日本内科学会では、
3日以上排便がない状態、
または毎日排便があっても
残便感がある状態、
日本消化器病学会では
排便が数日に1回程度に減少し、
排便間隔不規則で
便の水分含有量が低下している状態
を指します。
このように便秘は明確な
定義があるわけではありませんが、
排便がすっきりと出ないことによる
苦痛を感じている状態のことを
便秘と呼んで差し支えないと思います。
軽度の便秘の場合、腹痛はありますが、
恥骨痛を感じることは稀です。
下腹部に膨満が見られる状態、
つまり重度の便秘状態の場合に
恥骨痛が現れることがあります。
便秘の時、便は直腸と呼ばれる
肛門のすぐ上の部分から
貯留していきます。
下腹部に膨満があるとき、
直腸には多量の便が貯留している
状態になります。
恥骨の位置は股のすぐ上ですから
直腸に便が溜まって、
下腹部が膨満していくことによって
恥骨が圧迫されることになります。
この便の貯留が便秘時の
恥骨痛の原因となります。
便秘時の恥骨痛を改善するには
便秘の際の恥骨痛を改善するには、
言うまでもなく便秘の解消が必要です。
便秘になる原因として一番多いのが
運動不足、水分不足、食物繊維の不足、
腹筋力の低下、過度なダイエットによる
腸蠕動運動も低下によって
便が移動できないことです。
また、精神的ストレス、環境の変化によって
副交感神経の働きに影響がでることも
便秘の原因の一つです。
さらには高齢者や痔を持っている人、
便を我慢する癖がある人は
直腸に便が達しても排便反射が起こりにくく
なることで便秘になります。
便秘の解消法としては
これらの原因へのアプローチが必要です。
適度な運動、1日に
1500mlほどの水分摂取、
野菜や大豆などの食物繊維や
ヨーグルトの摂取、
お腹のマッサージなどが
便秘対策には有効です。
排便トラブルがなくなれば
恥骨痛も改善されます。
ひどい場合には
酸化マグネシウムやアローゼン、
センノシドなどの
下剤の内服も有効です。
下剤は用量を間違えると下痢や腹痛を
引き起こすこともあります。
市販薬を利用する場合には
用量・用法に十分注意してください。
便秘による恥骨痛は
便秘が改善されれば軽快します。
自分にあった排便コントロール方法を
探してみましょう。