恥骨痛が妊娠初期の時とは？
ここでは、「恥骨痛が妊娠初期の時」
についてお話します。
恥骨は、おへその下
股の上あたりにある骨の事。
この恥骨が痛むのを、
恥骨痛と呼びます。
恥骨痛は、妊娠後期の
女性によくみられる症状です。
しかし、中には妊娠初期から
痛みを感じる人もいるんです。
では、なぜ妊娠初期から
恥骨痛が起こるのでしょうか？
そこで今回は、妊娠初期の
恥骨痛について紹介します。
恥骨痛とは
恥骨は骨盤の下、前側にある骨のことで、
アンダーヘアーのある辺りで、
体の左右の中心にある出っ張った部分です。
恥骨は骨盤の一部で、左右の
骨盤を前で繋ぐ役割をしています。
その左右の骨盤を繋いでいる部分を、
「恥骨結合」と呼びます。
恥骨結合は繊維軟骨結合で、
大部分がコラーゲンでできています。
圧力に抵抗をして衝撃を吸収することで、
骨同士が接触することの
ないようにしています。
この恥骨結合はほとんど動く事が
ない部分ですが、妊娠中はお産に
向けてホルモンの作用で
恥骨結合が緩んでいきます。
それは、赤ちゃんの頭が
産道を通れるようにするためです。
恥骨結合が緩んでいくために、
恥骨部分に痛みを
感じる事があるのです。
特に、２人目以降の経産婦の
ほうが、恥骨痛に悩まされる
原因があります。
通常、出産すると赤ちゃんが通って
開いた骨盤は、６ヶ月ほどで
元の位置に戻ります。
しかし、この時元に戻り
きらなかった場合は、次に妊娠を
迎えた時に早い段階から
恥骨結合部分が痛むのです。
ちなみに、恥骨痛自体
女性に多く男性では珍しいです。
男性と女性の骨盤の形が少し
違っている事もありますが、
多くの場合妊娠中や出産後の
ホルモン変化が原因で起こるから
と考えられているからです。
妊娠初期の恥骨痛
恥骨結合を緩ませるホルモンは、
「リラキシン」
という女性ホルモンです。
卵巣ホルモンに一種で、
妊娠３ヶ月頃から産後まで分泌されます。
また、生理中もリラキシンが分泌されて、
骨盤や恥骨結合が緩むことで
経血を排出しやすくしています。
妊娠初期に恥骨痛を感じる場合は、
主にこのリラキシンのホルモンの
影響で、恥骨結合が緩む事が原因です。
症状としては、
・恥骨の辺りに違和感がある
・少しチクチク痛む
など、比較的軽度なものが多いです。
また、経産婦の方や元々
腰痛もちの方も、妊娠初期に
痛みを感じる事が多いです。
恥骨痛の対処法
妊娠中の恥骨痛を解消する
ための対処法としては、
・脚を組まない
…一般的に、床に直接座るよりも
椅子に座る方が、痛みは和らぎます。
しかし、椅子に座る際には
脚を組まないように注意が必要です。
脚を組むと、
脚を下ろした時に痛みが出ます。
また、脚を組む姿勢そのものが
骨盤や恥骨を歪ませて痛みが
出る原因となるのです。
また、長時間同じ姿勢で座って
いないよう、３０分に一度は
立ち上がって伸びをするなど、
体全体の血行が
滞らないようにしましょう。
・ストレッチを行う
…股関節や骨盤周辺の
ストレッチによって、骨盤周辺の
筋肉の張りや歪みを取り除くと、
血行が良くなって恥骨痛が緩和されます。
ストレッチは、お風呂上がりの
血行に良い状態で行うとより効果的です。
・温める
…体が冷えると血行が悪くなり、
痛みを感じやすくなります。
入浴は血行が良くなるので、
痛みの緩和に効果的です。
お風呂に入り方は、急に熱い
お湯に入る事は避け、
かけ湯やシャワーで少しずつ
温めてから入りましょう。
温度は３８〜４０度くらいが良いです。
少し長めにゆったりと
浸かって体を温めましょう。
ただし、妊婦はのぼせやすいので
入りすぎや、急に立ち上がって
出ないよう注意しましょうね。
・骨盤矯正ベルトを使う
…骨盤矯正ベルトの中には、
恥骨痛を緩和してくれる
タイプのものもあります。
例えば、トコちゃんベルトシリーズ。
このシリーズには、I、II、IIIと
タイプがあり、
「トコちゃんベルトI」
は骨盤を開きすぎないように
支えるベルトです。
また、恥骨結合をしっかり寄せる
働きをするので、恥骨結合が緩んで
痛みを感じる場合に効果的なのです。
ただし、初めて使用する場合上手に
着用するのが難しいので、
必ずトコちゃんベルトアドバイザーの
指導を受けてから使用しましょう。
全国にトコちゃんベルト扱っている
病院や助産院、整体の治療院があるので
チェックしてみましょう。
骨盤ベルトの使用については、
まずかかりつけの医者に
相談してからにしましょう。
このように、妊娠初期に
恥骨痛を感じる事もあるのです。
多くの場合はホルモンの影響ですが、
経産婦の場合は骨盤の歪みも
原因となっている事が多いです。
この恥骨痛は、お腹が大きくなる
妊娠後期まで悩まされるものです。
温めたり骨盤ベルトを使用したりして、
痛みを和らげられるように
していって下さいね！