妊娠後期の恥骨痛を緩和する方法とは?
ここでは、「妊娠後期の恥骨痛を緩和する方法」
についてお話します。
妊娠してから28週以降の時期を
「妊娠後期」
と言います。
妊娠後期になり、お腹の中の赤ちゃんが
成長してくると恥骨のあたりに
痛みがでやすくなります。
特に、妊娠初期から痛みを感じていた
妊婦さんは妊娠後期に強い恥骨痛を
感じることが多いです。
今回は妊娠後期の恥骨痛を
緩和する方法についてご紹介します。
妊娠後期の恥骨痛を緩和する方法
妊娠後期の恥骨痛には
ほとんどの妊婦さんが悩まされます。
妊娠後期の恥骨痛を完全になくす方法は
ありませんが、
日常生活動作のちょっとした工夫で
恥骨痛が緩和できる方法があります。
・動き方の工夫
妊娠後期にはお腹が大きく、
歩くだけでも足元が見えにくくて
とても大変ですよね。
また、少し家事をしただけで
恥骨痛が強くなることもあるので
妊娠後期の恥骨痛は
本当につらいものだと思います。
家の中でも外出先でも
歩き方を少し気を付けると
恥骨痛が起こりにくくなります。
その歩き方とは、
大股ではなく小股で小刻みに歩く方法です。
大股で歩くと骨も大きく開くことになり
骨盤に負担をかけてしまうため
恥骨痛が増強します。
そして、落ちたものを拾う時には
前かがみになるのではなく
膝を曲げて姿勢を低くするようにすると
骨盤への負担が小さくなり、
恥骨痛の増強を緩和することができます。
・腹帯を使用する
妊娠後期から出産にかけては
お腹の大きさが最大となるため
骨盤に一番負担がかかり
恥骨痛が起こりやすい時期です。
大きくなったお腹を支える役割として
腹帯や骨盤ベルトを活用すると
恥骨痛は緩和されます。
ただし、骨盤ベルトは腰痛や尾骨痛を
改善するためのものであるため
間違った着用方法で使用すると
恥骨痛を増強させてしまうこともあります。
恥骨痛の緩和のためにつくられたタイプの
ベルトもありますので
購入の際には使用目的を
たしかめてから購入しましょう。
恥骨痛があることを伝え、産婦人科で
巻き方を正しく教えてもらうことを
おすすめします。
・座り方の工夫
同じ姿勢で長時間過ごすと
骨盤の同じ部位に負担がかかり
恥骨痛が増強してしまいます。
特に、床に直接座ると
恥骨への負担が大きくなります。
座って休む時には必ず
椅子に座るようにしましょう。
また、座る時には猫背に気を付け、
まっすぐと背中を伸ばして座るようにすると
恥骨痛が緩和できます。
・寝るときの工夫
産婦人科でも指導されると思いますが、
妊娠してからはあおむけに寝てはいけません。
大きくなったお腹が血管を
圧迫し、血行不良を引き起こすだけではなく、
腰痛や恥骨痛を増強させてしまいます。
横になる時には足を曲げて
足の間にクッションを
はさむようにすると、とても楽です。
寝返りをうつ時には両足を閉じて
ゆっくりと向きをかえるようにしましょう。
また、横になるときや起き上がるときにも
足の間のクッションは外して
足をしっかりと閉じた状態で
寝起きすると恥骨痛が緩和されます。
・恥骨痛を緩和するストレッチ
恥骨痛を緩和するためには
緩くなりすぎた骨盤を
引き締めることが有効です。
妊娠後期からやっても効果がありますが
初期から続けていると、より効果的です。
まず、椅子に座って足の間に
クッションをはさみます。
そのクッションを膝でつぶすように
足を動かし、その動作を繰り返します。
無理をしすぎると
切迫早産の原因になることもありますので
10〜15回ほどにして
無理はしないようにしましょう。
妊娠後期、特に臨月になって
恥骨痛が発生した場合、
実は出産へのカウントダウン
である可能性が考えられます。
恥骨の痛みが強くなったり、
恥骨のあたりにハリを感じた後に
破水してそのまま出産に至った、
という方もいらっしゃいます。
妊娠後期の恥骨痛は、
ただの恥骨痛だと思って放置せず、
強くなってきた時点で
一度病院に行った方がよいでしょう。