恥骨骨折のリハビリで禁忌とは?
ここでは、「恥骨骨折のリハビリで禁忌」
についてお話します。
恥骨を骨折すると、骨折の程度にもよりますが
整形外科に入院して
安静治療とリハビリが必要になります。
骨をくっつけるための安静期間が過ぎたら
関節や全身の動きを元に戻すための
リハビリが開始されます。
恥骨は体を支える骨盤の一部であり、
歩く、走るなどの
日常生活動作のためには
非常に重要な骨です。
そのため、しっかりと治療して
機能を回復する必要があります。
恥骨を骨折した場合に
どのようなリハビリを行うのか
という点については
でも、ご紹介しています。
ここでは恥骨骨折のリハビリ期間に
やってはいけないことについて
ご紹介していきます。
恥骨骨折のリハビリでの禁忌とは?
・痛みがあるときは歩いてはいけない
恥骨骨折をすると、ほとんどの場合は手術が
必要なく、安静療法がとられることが多いです。
安静期間が終わると少しずつ
リハビリを進めていくのですが、
骨折部位に痛みがある時には
医師やリハビリスタッフに
痛む部位や動作、程度を
伝える必要があります。
骨折部位に痛みがまだある場合、
軟骨や靭帯部分が治癒していない
状態ということになります。
痛みがあるまま無理をして
歩行などのリハビリを継続すると
「恥骨離開」
という症状につながってしまいます。
恥骨離開とは
骨折からの回復過程において
恥骨がもとの位置ではなく
少し開いた状態でくっついてしまうために
骨盤の安定性が崩れ、
神経の圧迫などが原因となり
痛みを引き起こしてしまうことになります。
そのため、痛みがある時には
基本的には歩いてはいけません。
しかし、ずっと安静にしていると
関節や筋肉が衰えて
歩けなくなってしまいます。
痛みがあることを医師に報告して
少しの痛みなら歩いてもよいという
時もあります。
無理のない程度で
リハビリを進めていきましょう。
・安静度の指示は必ず守る
リハビリ期間になると、
医師やリハビリスタッフより
日常生活の安静度
というものが指示されるようになります。
安静期間中はベッド上安静で、
一日のほとんどをベッド上で過ごすことが
多いですが、安静期間が終了すると
坐位許可がでたりと
一人でどこまで動いていいのか
という安静度の指示が出ます。
その安静度は医師とリハビリスタッフが
恥骨の状態を考慮して
許可を出す安静度であり、
今できる最大限の動きと
とらえてよいです。
そのため、安静度の指示を守らないと
危険が潜んでいる
ということになります。
例えば安静度の指示が
車いすまでなのに
ちょっと棚から荷物を取るため
といって看護師を呼ばずに
一人で立ち上がったとします。
これは指示された安静度を
守っていないことになります。
一人で立ち上がることで
恥骨に負担がかかりすぎて
痛みが発生したり、
体を支えきれずに転倒して
さらに骨折箇所が増える
という事例も実際に発生しています。
また、安静度を守らないことも
前項で述べた恥骨離開という
症状につながります。
正しい動作を獲得していないのに
その動作をすることで
動きに変な癖がつくと
骨盤のゆがみにつながってしまいます。
骨折をしているのですから
以前のように動けないのは当たり前です。
無理をせず、看護師などの医療スタッフに
頼って安全に治療していくことが
早く治すためには重要なことです。
ですから、必ず指示された安静度は
守るようにしましょう。
リハビリ期間に無理をすると
症状の悪化につながります。
早く治すためには
今自分がどこまでの動作ができて
何ができないのか?
ということを自分自身できちんと
把握する必要があります。
医師やリハビリスタッフの指示を守り、
禁止されている動作は
絶対にしないようにしましょう。